2023-1-16
年始早々の新春健康麻雀で、残り少ない山に残っていた最後の1牌を積もり、親の役満(四暗刻)をあがった。それも「メンホン」である。点数は4万8千点、他の3人から1万6千点ずつ頂戴する。77歳の喜寿となった今年は、「ツキ」があるのかな? そこで、この機会に私の麻雀歴を振り返ると共に、健康麻雀についついても考えてみた。
私の麻雀歴は、意外と古い。それは、社会人3年目ぐらいから始まった。学生時代から始める人が多かった時代だったが、私の学生生活は、野球が中心で学業もあり、麻雀やパチンコなどの賭け事にはまり込む余裕はなかった。ところが、社会人になるとどうしても上司、部下、そして大事なお取引先などとのお付き合いがある。そのお付き合いの一つが麻雀であった。最初は、あがりの「役」と「点数」を覚えるのが大変だったが、回を重ねるごとに、自然と役作りと勝負の勘所(上がりのチャンス)を覚えてきた。毎週水曜日(早帰り日で、仕事は定時まで)や花の金曜日には、メンバー(4人)を早めに確保し、最終電車に間に合う寸前まで、雀荘で飲み食いしながら楽しんだ。戦績は、トータルすれば大分負けが込んでいたような気がする。職責を果たしながら、このような生活をなんとか続けて持ちこたえてきたのは、若さと体力があったからなのだろう。今は、このような楽しみ方、したいとは思わないが、仮にしたいと思っても、とても無理である。
さて、このような麻雀歴は、退職後宇部にUターンして終っていた。その後、約10年間(60歳代)、それは私の頭から離れて、そのゲームがあることすら忘れていた。70歳になり、すべての仕事からリタィアした。このままのんびりでは「ぼけ」が始まるかもと、そこで資格(AFP)の取得に挑戦。これは、何とか1回目でクリア。さて、次に何に挑戦するか?宇部市の「ふれあい塾」の講座を調べた。その中に、「健康麻雀」の講座があるのを見つけた。これに一度参加してみようかとの思いで、2019年4月から「健康麻雀」を始めた。週に1回、水曜日の午後から約3時間である。再開してみて、「あがり役」は覚えているし、そして「牌の感触」に懐かしさを感じながらのスタートだった。その後、回を重ねるごとに、他のシニアメンバーの打ち方も分かり、麻雀の面白さを再び味わってしまった。それは、「地和(チーホー)」(子の最初の配牌で積上りすること)をあがったときである。今まで私の麻雀歴で経験したことのない役満である。これは、出現確立0.0009%とのこと。「ふれあい塾」の健康麻雀は比較的初心者が多く、1年で辞めた。その中のメンバーで、雀荘での「健康麻雀」を開催しているところにあるからとのことで誘って頂いた。私は週に2回の参加である。参加者数は意外に多く(女性の方が多いのに驚く)、3組から4組(1組4人)あり、私は、ほぼ同じ4人のメンバーとの組み合わせである。A氏(70歳代前半)、W氏(70歳代中盤)M女史(70歳代前半)と私(70歳代中盤)で、夫々の打ち方に個性がある。A氏は、緻密で大胆派、W氏は、慎重派、M女史は、強気派(時にはそれがいい方に出て大勝することもある)。ほぼ同じ年代でもあり、お互いに冗談や冷やかしを交えながらのゲーム展開である。午後1時から5時まで、半ちゃん3回から4回できる。半ちゃん終了後に、各自の持ち点を披露し確認する。ただそれだけではあるが、仲間とのゲームに時間の経過を忘れて集中できることが楽しい。
ところで、麻雀の点数をより多く獲得するには、「ツキ」が大きな比重を占めていると思うが、それはそれとして、如何に早くあがりの「役」をつくるかにも作戦としてはあると思う。4人でするゲームであるから、他の3人の「役」がどのような状況になっているかを想定しながらゲームを進める。「テンパリ」で、「ダマテン」、それとも「リーチ」か、そのタイミングを見極める。牌を積もりさてどの牌をその場に捨てる、その時の”ワクワクドキドキ”感がたまらなくいい。
さて、健康麻雀が何故「市民権」を得たのか?それは、麻雀の不健康要素を排除(1.お酒を飲まない 2.煙草を吸わない 3.お金を賭けない)したからである。そして、特にシニアのQOL(1.認知予防につながる 2.脳トレになる 3.お金がかからない 4.コミュケーションが取れて孤立しない)に効果があるとされている。「ねんりんピック」に健康麻雀が導入されているのも、その理由からなのだろう。
ところで、麻雀界に「プロリーグ」があることは知らなかった。偶然、CVTBのモンドTVを見ていた時に「モンド杯」という番組を放映していた。「モンド杯」「女流モンド杯」「モンド名人杯」「モンド王座決定戦」などを放映している。プロの打ち方が学べるが、やはり彼らは、如何に放銃することを少なくするか、そしてチャンスとなれば仕掛ける。でも、プロの試合でも、連覇は難しいようで「ツキ」が相当部分を占めているのではないかとも思う。
囲碁や将棋違って、必ずしも強い人が勝てるわけでは無い。「ツキ」を如何に味方につけるか、その要素をもった人に勝つチャンスがある。その「ツキ」も、どうも「持っている人」についていくような気がする。
始めた当初、妻はこのコロナ禍の中で、三密での感染のこともあり麻雀にでかけると機嫌が悪かったが、最近は、亭主は元気で留守がいいのか?「いってらっしゃい」と大きな声で送り出してくれる。これからもシニアの仲間とできる範囲で健康麻雀を楽しんでいきたいと感じているこの頃である。(完)
MYZ(AYSA西部部会会員)